「隘路」の意味と使い方を解説!「隘路」を使った例文を紹介

隘路

「隘路」という言葉は、ご存知でしょうか。

「路」の字から道に関係することは想像できても「隘」が分からない、という人が多いのではないでしょうか。

「隘路」はそれほど頻繁に使う語彙ではないものの、割と応用の効く表現ですので、知っていて損はありません。

それでは、以下で、「隘路」の意味や用法について深掘りしていきましょう!

「隘路」の意味と読み方

「隘路」は「あいろ」と読みます。

次に意味ですが、まずは「隘路」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。

「隘」は「せまい」という意味です。

「路」は「みち」という意味です。

この二文字を組み合わせた熟語「隘路」は、文字通り「狭い道」「狭くて通りにくい(険しい)道」という意味です。

その本来の意味から転じて「物事を成し遂げる上で支障となる事柄(部分、箇所)」を意味するようになりました。

つまり、後者の意味では「障害」や「難点」などと同様の意味となります。

「隘路」の正しい使い方

では、「隘路」はどのように使う言葉でしょうか。

本来の「狭い道」という意味では例えば「山間の隘路を通り抜ける」というように使います。

比喩的な用法である、「物事を成し遂げる上で支障となる事柄」という意味では例えば「販売促進の上で隘路となるポイント」「隘路をくぐり抜ける」などと用います。

やや固い調子の漢語ですので、会話で使うというよりは、文章で使うのがふさわしい語彙だと言えます。

会話であれば「細い道」や「難所」などと言い換えたほうが通りやすいでしょう。

「隘路」の類義語・同義語

「隘路」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか?

「隘路」の類義語・同義語

本来の「狭い道」という意味の言い換えとしては、以下のような類義語があげられます。

  • 「細い道」
  • 「小道」
  • 「険阻な道」
  • 「峻険な道」
  • 「路地」

 

比喩的な意味での類義語としては、以下のような例が挙げられます。

  • 「ネック」 首は細い部分です。
  • 「ボトルネック」 同様に瓶の細い部分です。
  • 「壁」 壁がある、という表現も支障があることを表します。
  • 「支障」
  • 「難点」

「隘路」の対義語・反対語

「隘路」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。

以下に、例をあげてみましょう。

  • 「大路(おおじ)」
  • 「広小路」
  • 「大通り」
  • 「メインストリート」
  • 「目抜き通り」
  • 「本通り」

 

また比喩的に「支障がないこと」の類義語として以下の例などが挙げられます。

  • 「滞りない」
  • 「不都合がない」
  • 「好都合」
  • 「順風満帆」
  • 「するするといく」
  • 「不安要素がない」
  • 「負ける気がしない」
  • 「向かう所敵なし」

 

注意
「王道を行く」という表現には「正統的なやり方」「楽なやり方」という二種類の意味がありますが、いずれも「隘路を行く」のとは対照的といえそうです。

「隘路」を使った例文

「隘路」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。

「隘路」を使った例文
  1. 「こんなオンボロジープで山間の隘路を走るのは生きた心地がしない。」
  2. 「新製品開発は一番気がかりだった隘路をくぐり抜け、ようやく道筋が見えてきた。」
  3. 「右も左も障害・難敵だらけのこんな隘路を、無傷でくぐり抜けられる気がしない。」
  4. 「隘路であることは百も承知だが、ここを突破するより他に道はない。」

まとめ

以上、「隘路」の意味や用法について深掘りしてみました。いかがだったでしょうか。

人生に隘路はつきもの、いつもいつも広小路ばかり歩けませんよね。

ともあれ、「隘路」だけではなく、さまざまな類語や、対義語など、うまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。

この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。