「悪手」の意味と使い方を解説!「悪手」を使った例文を紹介

悪手

「悪手(あくしゅ)」という言葉は、ご存知でしょうか。

「悪手は悪い手のこと」と言ってしまえばそれまでな訳ですが、「悪い手」とは具体的には何を指しているの? となるとどうでしょうか? 意外と、あるジャンルに詳しい人以外は知らなかったりするかもしれません。

ということで、以下では「悪手」の意味や用法について深掘りしていきましょう!

「悪手」の意味・読み方

「悪手」は「あくしゅ」と読みます。

次に意味ですが、漢字の意味についてはさすがに一つずつ説明するには及ばないでしょう。「悪」は「わるい」ですし「手」は「て」です。

ただ、この「手」とは両腕の先についている肉体的な手のことではありません。将棋や碁などのゲームで「駒を指すこと」「石を打つこと」などを意味します。

ですから、「悪手」の意味は、
「囲碁・将棋・チェスなどの勝負で、まずい打ち方(指し方)」
となります。

まずい打ち方とは、もちろん「自分自身を不利にするような手」ということです。

「悪手」の使い方

では「悪手(あくしゅ)」はどのように使う言葉でしょうか。

まずは当然、将棋などのゲームに関する話題で使用します。
「悪手が重なって負けにつながる」、「名人とは思えない悪手が出た」、「いい手だと思ったんだが、結局あれが悪手だったね」など。

ゲームの場面以外でも、比喩的にも使用できるでしょう。

例えば、ビジネスの場面などで、何かの選択肢を選ぶ場合などに「それは悪手ではないか」「妙手か悪手かと言われれば悪手かな」などと使えます。

その選択をすることで結果が悪くなる、不利になるという場面全般で使えると言っていいでしょう。

「悪手」の類義語・同義語

「悪手」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。

「よくない一手」=「悪い」を「よくない」に言い換えた表現です。

「凡手(ぼんしゅ)」=平凡でまずい一手です。また「凡手」は「平凡な腕前のこと、またその人」をも意味します。

「下手(へた)を打つ」=これも囲碁でよくない手を打つことを言います。比喩的にも広く使われます。

比喩的な用法での「悪手」の類義語としては以下のような語句が挙げられます。
「失策」
「ヘマする」
「ミスる」
「チョンボ」
などです。

「悪手(あくしゅ)」の類義語・同義語
  • よくない一手
  • 凡手(ぼんしゅ)
  • 下手を打つ
  • 失策
  • ヘマする
  • ミスる
  • チョンボ

「悪手」の対義語・反対語

「悪手」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。

「妙手(みょうしゅ)」=この「妙」は「妙ちきりん、おかしい」の意味ではなく、「とても優れた」という意味です。「絶妙」の「妙」です。仏教の有名な仏典「法華経」の別名は「妙法蓮華経」ですが、この「妙」も素晴らしいという意味です。ヘンなお経ということではありません。

他の類義語としては、
「絶妙な一手」
「会心の一手」
などがあります。

「悪手(あくしゅ)」の対義語・反対語
  • 妙手(みょうしゅ)
  • 絶妙な一手
  • 会心の一手

「悪手」を使った例文

「悪手(あくしゅ)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。

「 悪手(あくしゅ)」を使った例文
  1. ほんの小さな悪手の積み重ねが必然的に敗北につながった。
  2. 本因坊(ほんいんぼう)とも思えない悪手に、観戦者がどよめいた。
  3. 平凡な悪手と見せかけて、実はそれが後半戦への大きな布石(ふせき)になっている。
  4. その案ですが、妙手か悪手かと言われれば悪手でしょう。もっと妙案がないものかもう一度検討し直しましょう。

まとめ

以上、「悪手」の意味や用法について深掘りしてみました。

「悪手」だけではなく、さまざまな類語や「妙手」などの対義語など、うまく活用して表現の幅を広げていただければと思います。

この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。