ドラマ「獣になれない私たち」でなんども登場する「堂々巡り(どうどうめぐり)」と言う言葉がありますが、正しい意味を理解していますか?
これはよく目にするし、よく使う表現ではないでしょうか。
でも、実はいろいろな意味で使われている言葉なので、意外な発見が隠れているかもしれません。
よく知っている意味の由来も、確認するとより理解が深まります。
それでは、以下で「堂々巡り」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「堂々巡り」の意味
「堂々巡り」は「どうどうめぐり」と読みます。
次に意味ですが、まずは「堂々巡り」の本来の意味から確認しましょう。
本来の「堂々巡り」は、仏教寺院で祈願のために、本尊や本堂の周りをぐるぐる何回も回る儀式を指した言葉でした。
この「同じところをぐるぐる何回も回る」という特徴が一般化されて、いろいろな意味が生まれました。
1.「大勢が手をつないで円陣を組み、ぐるぐる回る遊戯のこと」
2.「同じところをぐるぐる何回も回ること」
3.「議論が同じことの繰り返しになり、果てしないこと」
4.「国会本会議での投票方法の俗称」
などです。3の意味で使うことがほとんどですので、以下はそれにしぼって説明していきます。
「堂々巡り」の使い方
では「堂々巡り(どうどうめぐり)」はどのように使う言葉でしょうか。
同じ議論が延々と繰り返されて、いつまでも結論が出ないような状況をさして「堂々巡り」と言います。ウンザリ、呆れる、疲れる、などのニュアンスを伴うことが多いです。
また、ちゃんと考えているつもりでも、気づくとまた以前と同じ問題点にぶつかってしまう、という場合にも「堂々巡り」は使われます。
同じ議論を繰り返しているようでも、少しずつでも結論に近づくような建設的な議論は「堂々巡り」ではないと言えるでしょう。
「堂々巡り」の類義語・同義語
「堂々巡り(どうどうめぐり)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「千日手」 =将棋で、双方が同じ手を繰り返して勝負がつかないこと
- 「議論の空転」 =話し合いがからまわりすること
- 「議論が平行線をたどる」 =平行線は結論という交点に至ることがなく、いつまでも続くという点で類似
他に、結論に至れない状況を表す表現として「膠着状態」「行き詰まる」「万策尽きる」「手詰まり」などがあります。
「堂々巡り」の対義語・反対語
「堂々巡り(どうどうめぐり)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「建設的な議論」 =これによって、結論を導くことが出来ます
- 「合意に至る」 =これで、話し合いが決着します
- 「交渉成立」 =なにかの条件を巡るやりとりが妥結点を見出すことです
- 「折り合いがつく」 =お互いに折れるべきところは折れて、合意に至ることです
「堂々巡り」を使った例文
「堂々巡り(どうどうめぐり)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- 終電の時間がなければ、堂々巡りの会話はいつまでも続いただろう。
- 頭の中でもやもやした思いが堂々巡りをするうちに、授業が終わっていた。
- 自分一人でいくら考えてみても、堂々巡りを繰り返すばかりだ。
- 堂々巡りから抜け出せない思考に嫌気が差して、俺はバーボンに手を伸ばした。
まとめ
以上、「堂々巡り」の意味や用法について深掘りしてみました。
「堂々巡り」だけではなく、さまざまな類語や対義語など、うまく活用して表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。