「偉丈夫」という言葉は、ご存知でしょうか。
漢字の並びを眺めているとなんとなく雰囲気はつかめるような気もしますが、あまり頻繁に使う表現でもないですし、正確な意味や、読み方は「?」という人も多いかもしれません。
せっかく遭遇したこの機会に「偉丈夫」を習得してしまいましょう。
それでは、以下で「偉丈夫」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「偉丈夫」の意味・読み方
「偉丈夫」は「いじょうふ」と読みます。
「丈夫」から「じょうぶ」と読みたくなりますが、「じょうふ」です。
(「いじょうぶ」と読ませる例もあるようです。)
次に意味ですが、まずは「偉丈夫」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。
「偉」は「なみはずれ」「えらい」「大きくて立派」などを意味します。
「丈」は「たけ」「身長」を意味します。
「夫」は「おとこ」を意味します。
まず「丈夫」という熟語が「成人した男子」「一人前の男」「才能が人より優れている人」などを意味します。
これに「偉」を付け加えた「偉丈夫」の意味は、
「からだがすぐれて立派な男」
「すぐれた人物」
「大人物」
ですが、主に体格がよく、背も高い男子を指して使われます。
「偉丈夫」の使い方
では「偉丈夫(いじょうふ)」はどのように使う言葉でしょうか。
「偉丈夫」は、やや古風な印象の漢語なので、主に文章中で使われます。
特に時代小説などで、立派な戦国武将などの外見を形容するのに使われるとしっくりくる表現です。
類義語に「大丈夫(だいじょうふ、だいじょうぶ)」という言葉もあり、これも、「立派な男子」「志の高い男子」を指しますが、日常的にはあまり使わないかもしれません。
「偉丈夫」の類義語・同義語
「偉丈夫(いじょうふ)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「大丈夫(だいじょうふ、だいじょうぶ)」 立派な男子
誘惑に負けたり、権力に屈したりしない、志の高い男子のこと - 「壮漢(そうかん)」 元気さかんな男
- 「大柄な」 体格がしっかりして大きい様子
- 「体格のいい」 体のつくりが大きく優れている様子
他に
「屈強な」
「精悍な」
など。
「偉丈夫」の対義語・反対語
「偉丈夫(いじょうふ)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「小柄(こがら)」 体の作りが小さい様子
- 「貧相(ひんそう)」 見た感じが疲れた感じで、見栄えがしない様子
- 「小兵(こひょう)」 体の小さい男子
- 「小者(こもの)」 その社会で重きをなさない存在
- 「雑魚」 取るに足りない小者
- 「凡人」 特に優れたところのない普通の人
「偉丈夫」を使った例文
「偉丈夫」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- その金髪碧眼の偉丈夫を見て、村人たちは一目散に逃げ出した。
- 小山を見上げるような偉丈夫が行く手に立ちふさがった。
- その男は関東一の偉丈夫と謳われた強者であった。
- その与力は、町人から袖の下を受け取ることばかりに才能を発揮する、形ばかりの偉丈夫だった。
- 長い髭を蓄えた堂々たる偉丈夫
まとめ
以上、「偉丈夫(いじょうふ)」の意味や用法について深掘りしてみました。
「偉丈夫」だけではなく、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。