「一蹴」の意味と使い方を解説!「一蹴」を使った例文を紹介

一蹴

「一蹴(いっしゅう)」という言葉は、ご存知でしょうか。

漢字を見ると、文字通りには「一回」「蹴る(ける)」という意味に取れます。そしてそれで間違いはないのですが、熟語としてはもう少し意味の幅を広げて使用されています。

よく使う熟語ですので、ここで意味の広がりを確認しておくのがオススメです。
それでは、以下で「一蹴」の意味や用法について深掘りしていきましょう!

「一蹴」の意味・読み方

「一蹴」は「いっしゅう」と読みます。

次に意味ですが、まずは「一蹴」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。

」は小学校で最初に習いますし、漢和辞典の一番始めに出てきます。疑問の余地のない漢字に見えますが、「ひとつ」「最高」「はじめの」「等しい」「わずか」など、意外にいろんな意味があります。

」は「ける」「おいやる」「ふみつける」などの意味があります。

この二文字を合わせた熟語「一蹴」の意味は、
もともとは「一度地面を蹴って飛び上がる」や「ひととび」
ですが、日本語の熟語としては

いっぺんにはねつける
問題にもせず相手の申し出断ったり、意見を退けたりすること
を意味します。

また「簡単に相手を負かすこと」も意味します。

「一蹴」の使い方

では「一蹴(いっしゅう)」はどのように使う言葉でしょうか。

「一蹴する」は、会話でも文章でもよく使う表現です。
単に「断る」よりも拒絶の仕方に容赦がないニュアンスです。

上位者が、下位者の依頼や、相談、意見などに対し、まったく問題にもせず、検討すらせず、一顧だにせずに、問答無用で却下する様子です。

相手の言い分に耳を傾け、熟考の上でお断りするのとは対照的な、感じの悪い、権力をかさにきた、権威を振りかざすような対応だと言えるでしょう。

「一蹴」の類義語・同義語

「一蹴(いっしゅう)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。

「拒絶」 相手の希望などを受け入れないこと。
「拒否」 相手の希望などを承諾しないこと。
「断る」 受け入れられないという意思を示すこと。
「拒む」 相手の要求などをはねつけること。
「はねつける」 相手の要求・希望などをまったく受け付けない態度をとること。
「退ける」 相手の希望などを受け入れることを断ることです。

「一蹴」の対義語・反対語

「一蹴(いっしゅう)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。

「承諾」 相手からの要望などを承知して受け入れること。
「受諾」 相手の言い分をそのとおりに受け入れること。
「賛同」 相手の意見と同じ意見になること。
「容認」 相手の言い分を認めて受け入れること。
「許容」 本来認めたくないがある程度は受け入れること。
「許可」 相手の願うことを許すこと。
「協賛」 趣旨に賛同して援助することです。

「一蹴」を使った例文

「一蹴(いっしゅう)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。

「 一蹴(いっしゅう)」を使った例文
  1. あの社長はこちらからの提案はにべもなく一蹴するくせに、自分からは建設的な提案は何も出さない。
  2. 革命政府は、現政権からの提案を一蹴した。
  3. わたしからのプロポーズをあっさり一蹴したあの女が、なんであの不細工の貧乏人を伴侶にしたのか分からない。
  4. イスラエル政府は和平案を一蹴して、その後もパレスチナにミサイルの雨を降らせ続けた。
  5. 学会や同僚の懸念を一蹴して、彼は危険な研究にのめり込んでいった。
  6. なみいる強豪校を一蹴して甲子園出場を決めた。

 

まとめ

以上、「一蹴(いっしゅう)」の意味や用法について深掘りしてみました。

「一蹴」だけではなく、「拒絶」や「はねつける」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。

この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。