情緒的とは「人の感情を揺り動かす雰囲気のある」という意味になります。情緒的という言葉は「物事に触れることによっておこる微妙な感情の変化、またはその感情を引き起こす雰囲気」を意味する名詞【情緒】に、形容詞化する接尾語の【的】を加えられた熟語です。
あまり聞きなれない「情緒的」という言葉。
会話の流れから意味を想像して聞き流してしまって、結局どういう意味か分からないままになっていないでしょうか。
この記事では、「情緒的」の読み方・意味、正しい使い方、類義語・同義語、対義語・反対語、「情緒的」を使った例文を紹介します。
しっかりと「情緒的」の意味を理解し、使いこなしてワンランク上の会話ができるようになりましょう。
「情緒的」の意味
「情緒的」は「じょうちょてき」と読みます。
「じょうしょてき」とも読むことができ、かつては「じょうちょてき」は誤用とされてきましたが、一般的に使用されるにつれ、「じょうちょてき」という読み方も正解と言われるようになっています。
現在ではむしろ、「じょうちょてき」という読み方の方が一般的です。
「情緒的」は「物事に触れることによっておこる微妙な感情の変化、またはその感情を引き起こす雰囲気」を意味する名詞「情緒」に、形容詞化する接尾語の「的」を加え、「人の感情を揺り動かす雰囲気のある」という意味になります。
また、「情緒不安定」という言葉がある通り、理屈が通じないという意味で使われることもあります。
「情緒的」の使い方
「情緒的」にはいくつかの使い方があります。
例えば、風情があるという意味での「情緒的」が一般的ですが、それ以外にも、感情的・理屈が通じないという意味での「情緒的」、芸術分野など、感情を揺さぶるという意味での「情緒的」などです
「情緒的な表現」とは
「情緒的な表現」という使い方では、上記のうちの「感情を揺さぶる」という意味になります。
使い方としては、技術的な表現と対比して使ったり、明るいイメージに対してしっとりとしたイメージで「情緒的な表現」と使ったりします。
「情緒的」の類義語・同義語
「情緒的」の類義語・同義語は、以下のようなものがあります。
- 感情的
- 非論理的
- 合理的
- 風情がある
- 趣がある
「情緒的」の対義語・反対語
「情緒的」には、明確に「対義語」と言われるものはありませんが、反対の意味を表す言葉として、以下のようなものがあります。
- 「論理的」
- 「現実的」
- 「風情がない」
- 「趣がない」
- 「理屈っぽい」
また、使うシーンは限定されますが芸術分野などでは「技巧的」「写実的」などと対比されることもあります。
「情緒的」を使った例文
「情緒的」を使った例文をご紹介します。
- この画家は若いころはテクニックに走る傾向があったが、年齢を重ねるにつれ情緒的な表現を身に着けて、より魅力的になった。
- 殺人犯が責任能力の欠如により、無罪になるのは、頭では理解できても情緒的に受け入れられない。
- 彼女は、喧嘩をすると情緒的な理由を持ち出すので、話にならない。
- 人は誰しも選択の際、メリット・デメリットだけ判断するのではなく、情緒的な判断が入る為、売上の向上には、企業イメージのアップが不可欠だ。
- 情緒的であることと論理的であることは必ずしも矛盾しない。
- 日本の「わびさび」や「間の文化」は情緒的だ。
- 情緒的な彼女は、人の相談にのるのが得意だ。
- 満月の下で見る桜は情緒的だ。
- 情緒的な関係を求める彼女を喜ばせるため、サプライズを計画する。
- 彼女は失恋を経験して、情緒的に歌い上げることができるようになった。
まとめ
「情緒的」は、日常会話ではあまり使いませんが、使いこなすことによって高い教養をうかがわせることができます。
誤った使い方をすればマイナスイメージにも繋がりかねませんので、しっかり理解した上で好印象を与える会話をしてみてください。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。