「却って」の意味と使い方を解説!「却って」を使った例文を紹介

却って

「却って」という言葉は、ご存知でしょうか。

「却」という字は「返却」「忘却」「売却」などの熟語で使うことはよくありますが、「却って」という形で出てくると意外に読めないという人もいるのではないでしょうか。

読めさえすれば誰でも知っている言葉ですので、ここでしっかり「却って」を確認して、習得しましょう。

それでは、以下で「却って」の意味や用法について深掘りしていきましょう!

「却って」の意味・読み方

「却って」は「かえって」と読みます。

次に意味ですが、まずは「却」の漢字から確認しておきましょう。
」の字には、「しりぞける」「こばむ」などの複数の意味がありますが、ここでは「かえって」「逆に」という意味です。

日本語「かえって」は、もともと「かえりて」の形だったものが音便化したものです。その意味は、
反対に
「逆に」
「あべこべに」
「何かの効果を期待して行った行為が、反対の結果を招いてしまう様子」
です。

「却って」の使い方

では「却って」はどのように使う言葉でしょうか。

「却って」は、ごく一般的な和語で、会話でも文章でもあらゆる場面で使用されます

「近道のつもりで脇道に入ったら却って時間がかかってしまった。」
「あまり厳しく生徒を指導しても、却って反感を持たれるだけに終わってしまう。」
など、良かれと思ってしたことが結果的に反対の効果を生む場合に用いる表現です。

お見舞いに行ったら、逆にすごいおもてなしを受けてしまい「却って申し訳なかった」というような場面にも使う言葉です。

「却って」の類義語・同義語

「却(かえ)って」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。

 

「却(かえ)って」の類義語・同義語
  •  「逆に」 向かうべき方向ではない方向に。
  • 「反対に」 あるべき状態とは逆になっている様子。
  • 「予想に反して」 あらかじめ想定したのとは逆の結果になる様子。
  • 「~どころか」「~どころの」「~どころではない」 ある事柄について、その程度がそれにとどまらずもっと進んでいると強調する表現。(例:「バカ売れどころか品切れ続出でクレームがくるほど。」「謝罪どころの話じゃない。倒産は避けられないよ。」)

「却って」の対義語・反対語

「却(かえ)って」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。

 

「却(かえ)って」の対義語・反対語
  • 「やはり」 他の可能性もあったが、予想通りの結果になること。
  • 「予想通り」 思ったとおりになること。
  • 「案の定(あんのじょう)」 予想通りのことが実現すること。
  • 「果たして」 予想通りの結果になる様子。
  • 「果たせるかな」 期待に違わない結果になる様子。
  • 「果然」 結果が予想通りだったと確認する様子。
  • 「さてこそ」 やはり。思った通り。

「却って」を使った例文

「却(かえ)って」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。

 

「却(かえ)って」を使った例文
  1.  「今日はわざわざお越しいただきありがとうございました。」「却ってこちらこそすっかりごちそうになってしまって。」
  2. お前が謝りに行っても却って火に油を注ぐだけだ。
  3. あの問題児が一週間も大人しくしているなんて、却って薄気味悪い。
  4. もう悪あがきはやめて倒産しましょう。そのほうが社長も却って気が楽でしょう。

まとめ

以上、「却(かえ)って」の意味や用法について深掘りしてみました。

「却って」だけではなく、「逆に」や「予想に反して」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。

この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。