「禍根」の意味をわかりやすく解説!「禍根」を使った例文を紹介

唾棄

あなたは、「禍根」という言葉を聞いたことがありますか?

「禍根が残る」や「禍根を断つ」と言えば、分かる人がいるかもしれませんね。

いずれにせよ何となく悪いイメージなので、出来れば【禍根が残らない】もしくは【禍根を断つ】方法を知っておきたいものです。

でも、この言葉を正しく理解していないと、その対処法も分かりませんよね。

この記事では、「禍根」の意味、使い方、類義語・同義語、対義語・反対語、そして「禍根」を使った例文をご紹介します。

それでは「禍根」という言葉の意味に関して深掘りしてみましょう!

「禍根」の意味と読み方

「禍根」は、「かこん」と読みます。

その意味は、「災いの起こるもと。災いの原因。」です。

「禍」は「災(わざわい)」を別の漢字で表したもので「災厄」の事、

「根」は「根っこ」ですから、「基(もと)。物事の起こるところ。」を表しています。

「禍根」があると、【争い、不和、災難を引き起こしてしまう】という事ですね。

「禍根」の正しい使い方

「禍根(かこん)」という言葉を含む表現でよく使われるのは、「禍根が残る」や「禍根を断つ」ですねよ。

「禍根を断つ」は、「禍根を絶つ」と表記される事もあります。

「禍根が残る」というのは、【何かが終わった後、将来的に災難を引き起こす要因が残る】ということです。

例えば誰かと喧嘩した時に、中途半端に仲直りをすると、禍根が残る可能性があります。

一方「禍根を断つ」というのは、【悪いことが生じている根本の原因を完全になくす】という意味です。

先ほどの喧嘩の例で言えば、【喧嘩になった原因をつきとめて、根本的に解決する方法を取る】ということです。

後々まで禍根が残らないように、禍根を断てばいい訳です。と口で言うのは簡単なのですが、実際はそれが難しいんですよね!

「禍根」の類義語・同義語

「禍根(かこん)」の類義語ですが、要因・原因などの言葉だと【わざわい】という意味は含まれていません。

誤って元凶を使ってしまうと、【悪事をたくらんだ張本人】になってしまいますね!

となると、【わざわい】と【もと】の両方の意味が含まれている「禍源」と「禍因」が類義語として挙げられるでしょう。

ただ、「禍根」は単体よりも慣用語として使われることが多い言葉なので、前述の「禍根が残る」を使って、他の類似表現を探してみましょう。

「禍根が残る」は、【争いなどが既に終わったのに完全には決着がつかず、次の争いの火種が残る】ことを表しますが、その「禍根」が、【事件や紛争など何かしら悪い出来事の後に残る】場合には、

  • 引きずる
  • 傷跡が残る
  • 不安要素が残る
  • 余燼(よじん)がくすぶる
  • 後を引く
  • 尾を引く
  • 未だ残る
  • 依然として残る

等が使えます。ですから文脈によって、カゲを引きずる、不完全燃焼になる、火種をかかえる等の表現に置き換えることもできますね。

「禍(わざわい)のもと」が、【言い争いなど個人レベルで誰かと誰かの間に生じた場合】には、

  • もやもや感
  • トゲ
  • しこり
  • わだかまり
  • 後腐れ

等が類似表現として使いやすいですね。

喧嘩の後に、もやもや感が残ったり、トゲやしこりが残ったり、わだかまりを持ったり、と重苦しい感情が残ってしまう訳です。

こういった過去を引きずる事は、出来れば避けたいものですね。

「禍根」の対義語・反対語

「禍根(かこん)」の対義語として使われるのは「福因」です。

ですが「禍根」の「根」の反対語は「末(すえ)」ですから、「禍(わざわい)の末」という捉え方もできますね。

その他には、類義語で使った「禍根が残る」から考えて、

【喧嘩などの後に、重苦しい感情が残らない】という意味で

  • すっきり
  • 後をひかない
  • 引きずらない

【いったんは険悪な関係になったが修復した】という意味で

  • 仲直り
  • 和解
  • 和平

等の言葉を使うこともできるでしょう。

「禍根」を使った例文

ここでは、「禍根(かこん)」を使った文例をいくつかご紹介しますので、参考にしてください。

「禍根」を使った例文
  1. 両家の間にあった永年の禍根は、現当主の並外れた才覚によって消え去った。
  2. 両国の間の話し合いが早急に行われなければ、将来に禍根が残るであろう。
  3. その日のいざこざが禍根となり、その後二人が共に仕事をすることはなかった。
  4. 義仲の敗死後、頼朝は将来の禍根を断つべく自らの娘婿である義高の処刑を決めた。
  5. このまま行くと後に禍根を残すことになるが、それはもうやむを得ないであろう。

まとめ

以上、「禍根」の意味や用法についてご紹介しました。

「禍根」というのは、なかなか使いにくい言葉ですし、あまり使いたくもないですね。

ただ人間関係では、早めに「禍根を断つ」事をせずに放置してしまうと、それが育って「遺恨(いこん)➔根深い恨み」になってしまう可能性もあるので注意しましょう!

この記事を読んで、あなたが「禍根」の意味を正しく理解し、今後その知識を役立ててくれたらとても嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。