「馘首(かくしゅ)」という言葉は、ご存知でしょうか。
社会人の方であれば、この言葉を知らないということはまずありえないぐらい、誰でも知っている基本語彙ですが、できれば一生関わり合いになりたくない言葉の筆頭でもあるでしょう。
もしこの言葉を知らないとなると相当まずいので、ここで素早く「馘首」を習得してしまいましょう。
それでは、以下で「馘首」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「馘首」の意味・読み方
「馘首」は「かくしゅ」または「くび」と読みます。
次に意味ですが、まずは「馘首」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。
「馘」は、「耳を切る(敵を殺した証拠に左耳を切り取る)」「首を切る」「切った首」などの意味があります。
「首」は、「くび」です。
この二文字を組み合わせた「馘首」は、文字通りには「首を切る」です。
現代では、「(企業、会社を)免職する」「クビにする」「解雇する」という意味でもっぱら用います。
「馘首」の使い方
では「馘首(かくしゅ・くび)」はどのように使う言葉でしょうか。
「馘首」は、普通の退職ではなく、雇用者(会社側)が、使用人(従業員)を一方的に解雇することをいいます。
近年では、余剰人員を整理、解雇することを「馘首」ではなく、俗に「リストラ」と呼ぶことが多いようです。
また「馘首」の読み方は「かくしゅ」が正式ですが、一般的には「くび」という読み方が使われることが多いです。
「馘首(くび)になる」「馘首(くび)を切る」「馘首(くび)が危ない」「馘首(くび)がつながる」など、様々な言い方で使います。
「馘首」の類義語・同義語
「馘首(かくしゅ・くび)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「首切り」 「馘首」の口語的表現
- 「解雇(かいこ)」 雇い主の都合で雇い人をやめさせること
- 「免職(めんしょく)」 職をやめさせること
- 「御役御免(おやくごめん)」 ある仕事をやめさせられること
- 「お払い箱」 使用人を辞めさせることを意味する
- 「レイオフ」 不況の対策として従業員を一時的に解雇すること
- 「リストラ」 会社の不採算部門の整理や、余剰人員の解雇を表す
「馘首」の対義語・反対語
「馘首(かくしゅ・くび)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
雇用者(会社側)が、使用人(従業員)を一方的に解雇することを「馘首」と呼びますので、対照的なのは、使用人(従業員)の側から、退職を申し出ることだと言えます。
そう捉えると、次のような表現が挙げられます。
- 「依願退職(いがんたいしょく)」 従業員が願い出て退職すること
- 「自己都合退職(じこつごうたいしょく)」 従業員が自分の都合で退職すること
「馘首」を使った例文
「馘首(かくしゅ・くび)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- 先月はぎりぎりノルマを達成して、なんとか馘首(くび)がつながったよ。
- このまま目標不達成が続くようだと、本当に馘首(くび)が危ない。
- 業界で生き残っていくためには、心を鬼にして従業員を馘首(くび)にすることも時には必要だ。
- あんなに成績もよかったのに馘首(くび)になった理由がまったく理解できない。
まとめ
以上、「馘首(かくしゅ・くび)」の意味や用法について深掘りしてみました。
「馘首」だけではなく、「首切り」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。