「刮目（かつもく）」という言葉は、ご存知でしょうか。
これは割と頻繁に使う言葉です。意味も特に難しくない言葉です。
もし、知らないならこの機会にぜひマスターしてしまいましょう。知っている場合でも、類語との使い分けなど、より一層深めるといい語彙です。
それでは、以下で「刮目」の意味や用法について深掘りしていきましょう！
「刮目」の意味・読み方
「刮目」は「かつもく」と読みます。
次に意味ですが、まずは「刮目」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。
「刮」という字は、「けずる」「へらす」などの意味もありますが、ここでは「こする」という意味です。
「目」という字は、「め」です。
この二文字を組み合わせた熟語「刮目」は、文字通りには「目をこすること」を意味します。
熟語としての意味は、
「目をこすってよく見る」
「つよい関心を持って見ること」
です。
「刮目」の使い方
では「刮目（かつもく）」はどのように使う言葉でしょうか。
「刮目」「刮目する」という表現は「目をこすって対象をよく注意してみる」ことです。
よく似た言葉に「瞠目（どうもく）」があります。この二つを比べると、「瞠目」のほうには、驚いて目を見開くというニュアンスがあり、より一層、敬意や感服の意を込めて使われます。
また「刮目して待つ」という表現は使われますが「瞠目して待つ」とはあまり言いません。
何かを見た結果、驚いて目を見開くのですから、「驚きながら待つ」というのは不自然だからです。
「刮目」の類義語・同義語
「刮目（かつもく）」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「目を見張る」 目を大きく開いて見ること。
- 「注目する」 注意して視線を注ぐこと。
- 「刮眼（かつがん）する」 眼をこすってよく見ること。
- 「瞠目（どうもく）する」 目を見開いて見ること。
また「刮目に値する」の類義語として、 - 「驚くべき」
- 「すごい」
- 「尋常（じんじょう）ではない」
- 「尋常一様（じんじょういちよう）ではない」
- 「瞠目に値する」
「刮目」の対義語・反対語
「刮目（かつもく）」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
「刮目（かつもく）」は、「強い関心を持って見ること」なので、その対照的な状態を表す表現としては、
- 「一顧（いっこ）だにしない」
- 「目もくれない」 いずれも、一目見ることすらしないほど関心がない様子です。
また「刮目に値する」の反対語としては、以下のような例が挙げられます。 - 「平凡な」
- 「取るに足りない」
- 「お粗末な」
- 「くだらない」
- 「馬鹿馬鹿しい」
- 「つまらない」
- 「ありきたりな」
「刮目」を使った例文
「刮目（かつもく）」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- 今年もっとも刮目に値する映画は、個人的には『万引き家族』にとどめを刺します。
- 敬愛する小説家の新作を刮目して待つ。
- 世間は彼の仕事に刮目し、喝采を送ったが、流行が過ぎ去るのも早く、あっという間に飽きられてしまった。
- 「男子三日会わざれば刮目して見よ。」（慣用句。男子の成長は早いということ）
まとめ
以上、「刮目（かつもく）」の意味や用法について深掘りしてみました。
「刮目」だけではなく、「瞠目（どうもく）」、「目を見張る」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
