「怪訝」の意味と使い方を解説!「怪訝」を使った例文を紹介

怪訝

あなたは「怪訝」という漢字の読み方を知ってますか?

「ちょっと自信がないなぁ」という人も、「怪訝な顔をする」と書いたら文脈で読めるんじゃないでしょうか。

これが読めなかったあなたは、今きっと「怪訝な顔をしている」はずですよ!!

この記事では、「怪訝」の意味と読み方、使い方、類義語・同義語、対義語・反対語、そして「怪訝」を使った例文をご紹介します。

では、「怪訝」について深掘りしていきましょう!

「怪訝」の意味と読み方

「怪訝」は、「けげん」と読みます。

意味は、「その場の状況などが分からず、納得がいかない様子。不思議だと思う様子」です。

つまり、【訳がわからなくて、変だと思うこと。不思議そうにすること】です。

漢字を見てみると、

「怪」の訓読みは「怪しむ(あやしむ)」

「訝」の方は「訝しむ(いぶかしむ)=不審に思う」

で、意味を何となくイメージできると思いますが、実はこれは当て字です。

もとは仏教用語の「化現(けげん)」で、【神仏などが姿を変えてこの世に現れること】を意味します。

そこから【すぐには信じられないような不思議な思いになる事】を「化現(けげん)」、後に当て字で「怪訝(けげん)」と言うようになりました。

「怪訝」は、「かいが」と読む事がありますが、その時の意味は、 【怪しみいぶかる事。不思議に思う事。】と、ほぼ「怪訝(けげん)」と同じです。

ただ、「怪訝(けげん)」は主に人間関係で、「怪訝(かいが)」の方は超常現象などに使われます。

ですから「怪訝(かいが)な顔」とは言いません。

なお、「怪訝(けげん)」は名詞・形容動詞で、副詞の場合は「怪訝そうに(けげんそうに)」が使われます。

「怪訝」の正しい使い方

最近は、この「怪訝(けげん)」という言葉を漢字で書ける人も少なくなってきました。この言葉は日常生活でもあまり使わないかもしれません。

会話で「怪訝」という言葉をよく耳にするのが、「怪訝な顔」という時ですよね。

「怪訝な顔をする」とは、【眉をひそめて小首をかしげ、ピンとこない表情をする】という感じです。漫画などでは、頭の上に「?」マークなどが描かれる表情ですね。

「キツネにつままれたような」と言う時の表情によく似ています。

自分の予想通りでなかった時や、何かしらの違和感を覚えるときに、私達は自然に「怪訝な顔」をしてしまうようです。

自分が「怪訝な顔」をしてしまう時、その【納得がいかない理由】としては、

  • それが自分の事だと思えない。 ☜人違いで声をかけられた場合など
  • それが自分と、もしくは話題になっている事とどう関係があるか分からない ☜相手が見当違いな返答をした場合など
  • その内容が信じられない ☜宝くじに当選した等「そんなはずがない!」と思った場合

などが考えられますね。

日本語表現では、確信が持てない第三者の感情を言う時は、その見た目から判断して「~そう」を使います。たとえば、「彼は嬉しそうだ」などですね。

ですから他人の挙動を話している時は、「怪訝な顔」の他に「怪訝そうな顔」も使えます。

「怪訝」の類義語・同義語

「怪訝(けげん)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか?

「怪訝」の類義語・同義語
  • 訝る(いぶかる)
  • 訝しむ(いぶかしむ)
  • 怪しむ(あやしむ)
  • 当惑(名詞)
  • 解せない(動詞)

慣用句では、

  • 「腑(ふ)に落ちない」
  • 「首をかしげる」
  • 「首をひねる」
  • 「疑ってかかる」などがあります。

 

その他、よく使われる類似表現としては、

(名詞)半信半疑、疑心暗鬼、疑い

(形容詞)不思議な、不可解な、胡散臭い(うさんくさい)

(副詞)もの問いたげに、不審げに、訝し気に(いぶかしげに)、不思議そうに

(動詞)怪しがる(あやしがる)、不審(ふしん)がる、不思議がる

などが使用できます。

 

本来の【不思議に思う】より【疑う】意味を強くしたい時は、

名詞の懐疑(かいぎ)、猜疑(さいぎ)や、動詞の疑う、疑る(うたぐる)等、

【確かでない事】を強調したい場合は、名詞の不明瞭、不確実さ、胡乱(うろん)等

を使うのが良いでしょう。

 

「怪訝な顔」の代わりとしては、キョトンとした顔、しかめ面、渋っ面、眉をしかめた面などが使えます。

「怪訝」の対義語・反対語

他にも、「怪訝(けげん)」の対義語・反対語をいくつかご紹介します。

「怪訝」の対義語・反対語
  • 理解する
  • 納得する
  • 合点がいく
  • 信じる
  • 信用する
  • 確信する

その他最近よく使われる表現だと、「すとんと落ちる」ですかね。

ちなみに「怪訝な顔」の反対語は、「納得した顔」や「合点がいった顔」となります。

「怪訝」を使った例文

「怪訝」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。

「怪訝」を使った例文
  1. 考え事をしていたので適当に返答したら、彼女は怪訝そうな目で私を見つめた。
  2. 通りがかりの人に「新橋駅にはどうやって行けばいいですか?」と尋ねたら、その人は怪訝そうな表情で目の前を指さした。
  3. 間違って別の教室に入って席に座ったら、皆が一斉に怪訝な面持ちで振り向いた。
  4. 彼は「おかしいな。確かにここに鍵を置いたはずなのに、、。」と怪訝そうな口ぶりでつぶやいた。
  5. そこには来るはずのない長倉もいたので、怪訝に思って訳を尋ねた。
  6. 「水谷さん!」と声を掛けたら人違いで、怪訝な顔をされてしまった。

まとめ

以上、「怪訝」の意味や用法について深掘りしてみました。

「怪訝」は、【変だと思った時。納得がいかない時】にでてくる言葉です。

人とのやり取りで、自分が怪訝な顔になってしまったり、自分の言動で相手に怪訝な顔をされた時には、何が問題点なのかを必ず確認した方がいいですね!

この記事を読んで、あなたが「怪訝」の意味を正しく理解し、今後その知識を役立ててくれたらとても嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。