「懸想(けそう)」という言葉を知っていますか?
「懸想(けそう)」とは「恋い慕うこと・異性に思いをかけること」を意味します。
意味を知ってしまえば、そんなに難しい言葉ではありませんね!
難しくないとはいえ、あまり馴染みのない言葉かもしれません。しかし意味や使い方を覚えると、表現の幅がより一層広がることでしょう。
以下では使い方や例文などを解説して「懸想」を深堀りしていきます!
「懸想」の意味と読み方
「懸想」はけそうと読み、
「恋い慕うこと・異性に思いをかけること」を表します。
漢字を一つずつ見てみましょう!
懸・・・かける、(心に)とどめる、離れないようにする、つなぐ
想・・・心に思い浮かべる、おもい
「思いを懸ける」という言葉があるように、「懸」は人を気にかけたり、相手のことを心に思いつづけるような意味合いを持ちます。
よって、懸想は「想いをかける」=「恋い慕う」意味となるのです。
「懸想」の正しい使い方
では、「懸想(けそう)」はどういう時に使うのでしょうか。
懸想(けそう)という言葉は、古くは男性が女性に恋をした時に使われる言葉でした。
昔は、女性から愛を告白する機会が少なかったからかもしれませんね!(バレンタインデーができたのも、女性から告白が出来る機会を作るため、と言われていますし。)
しかし今では女性から男性に向けて懸想するのは当たり前ですし、同性や二次元に向けて懸想することもあるかもしれませんね。恋愛対象としての恋い焦がれる気持ちであれば、割といろんな場面で使うことができそうな言葉です。
懸想自体は名詞なので、使用する際には懸想する、懸想して、など動詞にして使ってくださいね!名詞としては私の懸想も今日限り・・・なんて使い方ができます。
ちなみに、懸想は恋い慕うことでしたよね。では「懸想文」は何かわかりますか?
これは懸想の気持ちを綴った手紙、「恋文」!要するにラブレターのことです。
何か小説や物語を書きたい時には、ラブレターをあえて懸想文と表してみるのも趣があります!
「懸想」の類義語・同義語
「懸想(けそう)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか?
- 思いを懸ける・・・恋い慕う、執着する、情をかける、心配をかける
- 恋慕(れんぼ)・・・恋い慕う、夢中、心を奪われる
- 恋情(れんじょう)・・・恋心、恋い慕う気持ち
- 恋い焦(こ)がれる・・・恋しさのためにひどく心を悩ます、心が乱れ苦しむ
- 恋煩(わずら)い・・・恋の悩みによって病気のようになった状態。恋の病(やまい)。
「懸想」の対義語・反対語
「懸想(けそう)」には明確な対義語・反対語といったものはありません。
しかし、恋い慕うことの反対になるであろう言葉をご紹介します。
- 失恋(しつれん)・・・恋をあきらめなければならない状態
- 憎む・・・不快に思う、許しがたく思う
- 憎悪(ぞうお)・・・憎みきらうこと、ひどく憎むこと
- 無関心(むかんしん)・・・気にもかけないこと
- 生理的に無理(むり)・・・身体的な反応が出てしまうほど嫌悪する
「懸想」を使った例文
「懸想(けそう)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- 我が懸想の痛みを忍び泣きぬ。
- 彼には人知れず懸想している相手がいるが、それは許されない恋であった。
- 若かりし頃に彼女に懸想したあの気持ちは、本当に青春だったなぁと懐かしく思うよ。
- マジ懸想!つらたん!
まとめ
以上、「懸想(けそう)」の意味や用法について深掘りしてみました。
古風な表現、懸想。ぜひぜひ使いこなしていただければ幸いです!
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。