「嬌声」という言葉は、ご存知でしょうか。
「声」のつく熟語は「音声(おんせい)」とか、「拡声(かくせい)」とか、いろいろとあるので、これも何かの声に関する表現だろうと推測は出来ます。
ですが、「嬌」の字がよくわからず、結局熟語の意味は分からないということになりがちだと思います。
難しい熟語でもないので、この機会に「嬌声」を習得してしまいましょう。
それでは、以下で「嬌声」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「嬌声」の意味・読み方
「嬌声」は「きょうせい」と読みます。
次に意味ですが、まずは「嬌声」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。
「嬌」という漢字の意味は、「なまめかしい」「あでやかで美しい」「いろっぽい」「愛らしい」「声や色が美しい」「かわいがる」「美女」などです。
「声」という漢字は、「おんがく」「ことば」などの意味もありますが、ここでは「こえ」の意味です。
この二文字を合わせた熟語「嬌声(きょうせい)」の意味は、
「(女性の)なまめかしい声」
です。
「嬌声」の使い方
では「嬌声(きょうせい)」はどのように使う言葉でしょうか。
「嬌声」は、女性が出す、なまめかしく、いろっぽく、あでやかで魅力的な声を表します。
特に、女性(女子)が、自分の性的魅力をアピールするために意図的に発する声色(こわいろ)と言えるのではないでしょうか。
古臭い漫画的表現の例で恐縮ですが、
「ウッフーン」
「アッハーン」
「イヤーン」
的なセリフが、昔は「嬌声」の定型的な表現として使われていました。
現在のマンガ表現はもっと進化しているので、このような古典的な「嬌声」はあまり使用されません。
現実的には、身持ちの固い・気位の高い・育ちのいい女子・良家の子女の場合、このような「嬌声」を発する機会はほとんど皆無かもしれません。
逆に、深夜の盛り場、合コン会場、お祭りの夜の境内などという場では、ひっきりなしにこのような「嬌声」が飛び交っています。
※自分の好きな相手(彼氏)に対して、二人きりのときだけ「嬌声」を聞かせたりするのは「ツンデレ」というヤツかもしれません。
「嬌声」の類義語・同義語
「嬌声(きょうせい)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「色っぽい声」 性的な魅力が感じられる声。
- 「色気のある声」 性的な魅力が感じられる声。
- 「艶(つや)のある声」 色気が感じられる声。なまめかしく男心がそそられる声。
- 「艶(つや)っぽい声」 色気が感じられる声。なまめかしく男心がそそられる声。
- 「婀娜(あだ)っぽい声」 女性のなまめかしい声。
- 「淫(みだ)らな声」 性的な慎みを忘れたような声。
- 「善(よ)がり声」 性的な快感を表す声。
「嬌声」の対義語・反対語
「嬌声(きょうせい)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
「嬌声」の明確な対義語というのはないので、「いろっぽさの感じられない声」「魅力的でない声」の例を挙げておきます。
- 「だみ声」 にごった感じの汚い声。
- 「蚊の鳴くような声」 弱々しく聞き取れないような声。
- 「塩辛声(しおからごえ)」 かすれたような太い声。
- 「陰気な声」 気が滅入(めい)るような暗い声。
- 「ネチョネチョしゃべる」 ねばるような気持ち悪い喋り方。
- 「ボソボソ言う」 聞き取れないうようなやる気のない喋り方。
「嬌声」を使った例文
「嬌声(きょうせい)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- 常連客が大勢連れて入店してきたので、女たちは嬌声をあげながら出迎えた。
- 空港のロビーで待ち構えていた若い女性ファンたちは、お目当てのアイドルが姿を見せると黄色い嬌声をあげた。
- 隣の座敷からは芸者たちのあげる嬌声が筒抜けで、ずいぶんと景気がよさそうで羨ましいことだ。
- 最初はぎこちなかった婚活パーティーも、時が経つにつれて女性たちの嬌声で賑やかになってきた。
まとめ
以上、「嬌声(きょうせい)」の意味や用法について深掘りしてみました。
「嬌声」だけではなく、「色っぽい声」「艶っぽい声」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。