往生の意味と使い方をわかりやすく解説!往生(おうじょう)を使った例文も紹介

往生

 

往生(おうじょう)という言葉を知っていますか?

「往生」の意味「この世を去り、極楽浄土にいって生まれること」とされています。まぁ要するに「死ぬ」「人が亡くなる」ことです。

他に「諦めること」「打開策がなくとても困ること」という意味も表します。

日常的にもよく使われますが、深く知っていくと実は間違って使っている方も多い言葉です!ぜひこの機会にマスターしてしまいましょう。

それでは以下で「往生(おうじょう)」の正しい使い方例文を深堀りしていきます!

往生の意味と読み方

「往生」はおうじょうと読み
意味は「この世を去り、極楽浄土にいって生まれること」「死ぬこと
転じて「諦めること」「打開策がなくてとても困ること」です。

まずは漢字を一つずつ見てみましょう!

往・・・ゆく、出かけて行く、時間が過ぎ去る、これから先

生・・・いきていること、命、うむ、うまれる

生きている時間が過ぎ去ること、命を生きていくことを表す字を使って、死という字を入れずに、人が死んだことを意味する。なんとも日本らしい言葉であると感じます。

注意
往生とは元々仏教のことばで、阿弥陀仏の浄土である、極楽浄土へいって(往って)、仏に生まれるということを表した言葉です。

ただ単に人が死ぬ。という意味ではないので、注意が必要です。次の正しい使い方の項で詳しく解説していきます。

往生の正しい使い方

普段私たちは「立ち往生した」「往生際が悪い」というように、「諦めること」「打開策がなくてとても困ること」といった意味の往生をよく使っていますが、じつは厳密に言えばこれらは間違いです。

「往生(おうじょう)」とは、元々仏教のことばで、阿弥陀仏の浄土である極楽浄土へいって(往って)、仏に生まれるということを表した言葉です。

死んだら天国にいく、極楽浄土にいく、といった話はよく耳にすると思います。しかし、極楽浄土へいって、仏に生まれる・・・?死んだのに生まれる?と思いますよね。

ここで少し、仏教の「死ぬ」ことへの考え方について話します。

 

仏教では、死ぬと輪廻転生(りんねてんせい)をして、生まれ変わり、死に、また生まれ変わるというように、繰り返すとされています。

 

この世を生きて、死ぬと、次は死後の世界(六道)を生きます。その次にまたこの世を生きて、また死後の六道を生きて、、と繰り返すのです。極楽浄土とは、この死後の世界の六道のさらに上にある世界です。

 

この生まれ変わるサイクルから離れて、極楽浄土へいき、仏に生まれるためには、現世で心の闇を完
全に取り除き、絶対の幸福になることが必要だとされています。

 

そうすれば往生を得て不退転になるようです。

 

往生とは誰でも出来ることではなくて、目指すものだったのです!驚きですね!

上記にあったように、往生とはただ死ぬことではなく、輪廻から離れて仏になることなので、「往生しろ!」=「死ね!」というのは間違った使い方です。むしろ幸福になって極楽浄土へいけることを願ってしまっています。

死ぬ意味が転じた「立ち往生した」「往生際が悪い」といった使い方も本来は間違っていることになりますね。

しかし現代では「往生」は「死ぬ」を言い換えた言葉として使われていますし、馴染みがあって伝わりやすい言葉でもあります。

そのため、日常生活やビジネス上では「祖父は大往生でした」「渋滞で立ち往生してる」「往生際が悪いなぁ〜」等と使っても問題はありません。

往生を使った例文

 

往生(おうじょう)はどのように使うのでしょうか。

以下に往生を使った例文を挙げてみました。

 

「往生(おうじょう) 」を使った例文
  1. あの人は幼少からすごく苦労なさった。もうこれ以上の修行は必要ないだろう。次は往生して(極楽浄土で仏として生まれて)ほしいものだ。
  2. 仏教を聞いて、心の闇を知り、それを断ち切り、目指せ!極楽往生
  3. 「日本の観光地にも外国人が増えたね!」「いや〜、この間道を聞かれたけど僕の英語が通じなくて往生したよ。」
  4. 99歳まで生きた祖母は大往生を遂げてくれたと思います。

往生の類義語・同義語

 

往生(おうじょう)の類義語や同義語にはどんなものがあるでしょうか。

 

「往生(おうじょう)」の類義語・同義語
  • 永眠(えいみん)・・・ながいねむりにつくこと、死ぬこと
  • 召天(しょうてん)・・・キリスト教でいう、人(信者)が死ぬこと
  • 絶命(ぜつめい)・・・命がたえること、死ぬこと
  • 死去(しきょ)・・・人が死ぬこと
  • 亡くなる・・・死ぬことの婉曲な言い方
  • 死亡(しぼう)・・・人が死ぬこと
  • 死没(しぼつ)・・・死ぬこと、死亡

往生の対義語・反対語

 

往生(おうじょう)の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。

 

「往生(おうじょう)」の対義語・反対語
  • 輪廻転生(りんねてんせい)・・・この世と六道を生まれ変わるサイクル
  • 還相(げんそう)・・・浄土から穢土に還るすがた
  • 無住処涅槃(むじゅうしょねはん)・・・私たちの体・生命そのものが、煩悩と迷いの生存の主体であることから解放されて、覚りと慈悲の主体に変容すること
  • 生きる
  • 生まれる

まとめ

以上、往生(おうじょう)の意味や用法について深掘りしました。

ぜひこの機会に往生という言葉を使ってみたり、人に説明してみたりしてください!

この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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