「籠絡(ろうらく)」という言葉は、ご存知でしょうか。
使われている漢字も、ちょっと難しいですし、見たことがない、読めないということもあるかもしれません。
使用頻度はそれほど高くない語彙だと思われますが、小説などの創作物にはときどき登場する語彙ですので、押さえておいて損はありません。
それでは、以下で「籠絡」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「籠絡」の意味・読み方
「籠絡」は「ろうらく」と読みます。
次に意味ですが、まずは「籠絡」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。
「籠」は「かご」「かごに入れる」「包む」などの意味があります。
「絡」は「からむ」「からまる」「くくる」「しばる」などの意味があります。
ですので、この二文字を合わせた「籠絡」は文字通りには、「カゴに入れてからめとる」という意味合いになります。
日本語としての熟語「籠絡」の意味は、
「うまく言いくるめて他人を思い通りにすること」
「巧みに言いくるめて他人を自由にあやつること。まるめこむこと」
となります。
「籠絡」の使い方
では「籠絡(ろうらく)」は、どのように使う言葉なのでしょうか。
固い語感のある漢語なので、主に文章中で用いられます。
ですが「ろうらくする」という音の連なりは、他に同音異義語がないので、会話で使っても割と通じやすい言葉ではあります。
会話の相手が「籠絡する」という言葉を知らなければ通じませんが、その場合は、「まるめこむことだよ」と解説してあげれば大丈夫です。
文章で用いる場合「まるめこむ」などの類語に比べ、「籠絡」は厳しい雰囲気が出ますので、智謀、策略の印象が高まります。
「籠絡」の類義語・同義語
「籠絡(ろうらく)」「籠絡する」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
「懐柔する(かいじゅうする)」
=上手いことを言って自陣営に引き込みます。
「手懐ける(てなづける)」
=上手いことを言って手下のように言うことを聞くように仕向けます。
「誑し込む(たらしこむ)」
=甘言を使い相手を意のままにします。(「たらし」は「女たらし」の、たらし)
他に、
「まるめこむ」
「抱き込む」
「取り込む」
などがあります。
「籠絡」の対義語・反対語
「籠絡(ろうらく)」「籠絡する」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
言葉の性質上、明確な対義語はないので、対照的な状況を表現する言い回しを挙げます。
相手を取り込むのではなく、退けるという意味では、以下のような表現があります。
「排除する」
「見放す」
「切り捨てる」
「駆逐する」
「放逐する」
「駆除する」
反対の立場で「取り込まれない」という意味の表現としては以下のような言い回しがあります。
「独立独歩」
「独立不羈」
「籠絡」を使った例文
「籠絡(ろうらく)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- 酔っ払いを籠絡するのは朝飯前の凄腕ホステス。
- 彼女の甘言に籠絡されて痛い目を見た男は百人は下らない。
- 頑として首を縦に振らない彼を籠絡するための作戦がじわじわを功を奏してきた。
- 藤原氏にすっかり籠絡された帝は操り人形にすぎなかった。
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まとめ
以上、「籠絡」の意味や用法について深掘りしてみました。
「籠絡」だけではなく、「懐柔」など、さまざまな類語や、対義語など、うまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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