「然程」という言葉は、ご存知でしょうか。
これは割と誰でも知っているし、よく使う表現でもありますが、こうして漢字で書かれてみると、すんなり読めないという方も多いのではないでしょうか。
この機会に「然程」の読み方を確認して、きちっと習得してしまいましょう。
それでは、以下で「然程」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「然程」の意味・読み方
「然程」は「さほど」と読みます。
次に意味ですが、意味は「それほど」と同じで、「それほど」よりはやや改まった言い回しです。
「左程(さほど)」という表記もありますが、借字(しゃくじ)です。
※借字は、意味に関わらず同じ音の漢字を表記のために借りてくる当て字の一種です。
「然程(さほど)」の意味は、
「それくらい」
「そんなに」
「それほどまでに」
また、後ろに打ち消しの語をつなげる形で、
「思ったほど(ではない)」
「予期したほど(ではない)」
という意味で使われます。
「然程」の使い方
では「然程(さほど)」はどのように使う言葉でしょうか。
「然程(さほど)」は、「それほど」や「思ったほど」という意味で、少し改まった会話や文章で使います。「それほど」に比べると、少し古い感じの言葉で、改まった印象になります。
「今はそれほど痛みはない」は、
「今は然程痛みはない」とも表現できます。
しかし、
「それほどいうのであればやってみましょう」は、
「然程いうのであればやってみましょう」と言い換えると不自然です。
この例のように、まったく同じようには使えない場合もあるので気をつけましょう。
「然程」の類義語・同義語
「然程(さほど)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「それくらい」 その程度。
- 「そんなに(~ではない)」 取り立てて言うほどの程度ではなかったということ。
- 「あまり(~ではない)」 「それほど~ではない」と同じような意味。
- 「あんまり(~ではない)」 「あんまり」は「あまり」を強調した言い方。
- 「大して(たいして)(~ではない)」 取り立てていうほどでもない程度。
「然程」の対義語・反対語
「然程(さほど)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
「然程」「それほど」の明確な定義語はありませんが、対照的な意味合いで使われる表現を挙げてみます。
- 「やはり」 予想していたとおりの結果が見られた様子。
- 「思った以上に」 事前に考えていたよりも程度が高い結果が見られた様子。
- 「あまりに、あまりにも」 過度(かど)に、法外(ほうがい)に。
他にも - 「想像以上に」
- 「予想以上に」
「然程」を使った例文
「然程(さほど)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- どんなに強い対戦相手かと恐れていたが、然程のことはなかった。
- 日中は然程でもないのだが、朝晩の冷え込みはもう冬が近いことを感じさせる。
- 忙しくしている間は然程とも感じなかったが、一息つくと同時にどっと疲労が襲ってきた。
- あの作家は人気は高いが、然程文才があるようには思えない。
まとめ
以上、「然程(さほど)」の意味や用法について深掘りしてみました。
「然程」だけではなく、「それくらい」や「あまり」や「大して」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。