「才媛」の意味と使い方をわかりやすく解説!才媛(さいえん)を使った例文も紹介

才媛の意味

才媛(さいえん)という言葉はご存知ですか?

才媛の意味とは「学問・才能がすぐれた女性。才女。」です。

あなたも「才媛の誉(ほま)れが高い」という表現を聞いたことがあるのではないでしょうか。

「才媛」とは、【女性を褒めている言葉】だという事は分かりますよね?

でも、この言葉はどんな女性にでも、どんな場面ででも使えるのでしょうか?

この記事では、才媛の意味と読み方、使い方、類義語・同義語、対義語・反対語、そして才媛を使った例文をご紹介します。

才媛の意味と読み方

才媛は「さい-えん」と読みます。

意味は「高い教養や才能のある女性」です。

知性に優れた女性、学識のある女性の事を「才媛」と呼びます。

【才女】という言い方もできます。どちらも「頭がよく優れた女性」の事を指しますが、この2つの言葉の意味を見比べると

才女(さいじょ):主に文才に言うが、仕事のできるキビキビした女性にも使う

才媛(さいえん):文才だけでなく全般に教養豊かな女性

となります。この2つの実際の使い分けについては、次項で見てみましょう。

才媛の正しい使い方

才媛(さいえん)という表現を一番耳にするのは、おそらく結婚式の披露宴でしょう。

お祝いスピーチの時の新婦紹介で、「才媛」と褒め表すというのが一般的ですね。

あなたもきっと「当時地元の県立女子高校に通っていた新婦は、学内で才媛の誉れが高く、。」等の結婚祝いのスピーチを聞いたことがあるでしょう。

このように「才媛」はその女性当人よりも女性の親御さんや旦那さんを意識して褒める時に使います

つまり「才媛」は、先ほどの「才女」より社交辞令的な要素が強いということになります。「才女」と言う時は、「あの人は聡明な女性だ」と言うように、客観的に事実を述べるニュアンスが若干強いでしょう。

ただ、昨今では結婚式で新婦を「才媛」と言い表すことも少なくなってきているようです。

なぜならこの言葉が使われ始めた当初は、女性が教養や才能のあることを強調する時代だったからです。

男女平等という考えが当たり前になっている現代では、「才媛」や「才女」という言葉はもはや褒め言葉としては使えないのかもしれませんね。

「女流~」という言葉と同様に、下手をすると世代によっては【差別的】に響いてしまう場合もあるので注意しましょう!

それから、目上の人に向かって「才媛」と言うのは失礼にあたるので気をつけましょう。日本語では、目上の人に対しては【褒める】よりも【尊敬の気持ちを表す】表現を使った方がいいですね。

更に「才媛」は【高い教養を持つ女性】を指すわけですから、いくら賢くても幼い女の子には使えません。小さな女の子の事は、「才能豊かな子」や「才媛というべき素質がある」のように表現した方がいいですね。

となると、「才媛」という言葉を使える場面や相手は、かなり限られてきてしまいますよね。

才媛の類義語・同義語

上記したように、才媛(さいえん)の類義語は「才女」です。その他「才媛」の類語として使えるのは、

少女の場合:天才少女、賢い少女、頭の良い少女、利口な少女、才能豊かな子

大人の女性の場合:聡明な女性、知的な女性、賢い女性、理知的な女性、教養のある女性、

などがあります。

もし「才媛」と呼ばれる女性が容姿にも恵まれている場合は、「美貌才媛」や「才色兼備」と言い表すこともできますね!

才媛の対義語・反対語

女性に対して使う才媛(さいえん)の反対語、男性に使える言葉は「秀才」です。

実は「秀才」と言う言葉は、基本男性にしか使えません。女性の場合はどんなに頭が良くとも、「才媛」であって「秀才」とは言えません。

これは昔の日本の律令制度の官史登録試験科目、その試験に合格した者が男性しかいなかったことから来ています。そこから、通常の人より才能が秀でている人を「秀才」と呼ぶようになったのですが、今日では、学生時代に優秀な成績を修めた早熟型の青年に対して使われることが多いです。

ただし、先ほど書いたように、男女平等の社会では性別関係なく「秀才」を使うのがいいのかもしれませんね。かといえ、この点の受け取り方は世代によって変わってくるので、念の為年配の女性には「才媛」を使うことをおすすめしておきます。

その他、「才子(さいし)、才人(さいじん)、才物(さいぶつ)」なども、主に男性に使われる言葉です。秀才の類語である「天才」や「偉才」は若干意味が異なるので注意しましょう。ちなみに少年の場合は、「神童」や「天才児」が対義語となります。

性別ではなく、【通常より優れている人】の反対【通常より劣っている人】と言いたい場合は、「鈍才(どんさい)」や「劣才(れっさい)」を使います。もしくは、「才媛」を【非常に優れた女性=非凡】と考え、その対義語に【平凡】を使う場合もあります。

才媛を使った例文

最後に才媛(さいえん)を使った文例をいくつかご紹介しますので、参考にしてください。

「才媛」を使った例文
  1. 彼女自身もそうだが、彼女の母親も若い頃は美貌才媛で謳われた人だった。
  2. 清少納言が才媛であったことは、枕草子の中での鮮明な描写や独自の着眼点などから窺うことができる。
  3. あの会社の経理部は一流大学出の才媛揃いだよ。
  4. うちの弟は美人の上に才媛で気立てもいい女性と結婚したんだ。まったくもってヤツにはもったいないぐらいの嫁だよ。
  5. 若い頃から才媛として知られていた彼女が、ノーベル賞を受賞した事は驚きに値しない。
  6. 才媛ゆえの気の強さがたたってか、40代に入っても彼女には未だに結婚の話がない。

才媛の意味まとめ

以上、本記事では才媛(さいえん)という言葉についてご紹介しました。

「才媛」という言葉を使う時の注意点などをお伝えしましたが、

今後あなたが誰かの結婚披露宴でスピーチを頼まれた時、「才媛」という言葉を使う?使わない?さぁ、どうしますか?

この記事を読んで、あなたが「才媛」という言葉の意味を正しく理解し、今後その知識を役立ててくれたらとても光栄です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。