「瀟洒」という言葉は、ご存知でしょうか。
「瀟」も「洒」も、そもそも漢字自体見たこともない、当然、読み方も意味もわからないという人は結構多いんじゃないでしょうか。
実際、日常的に使う語彙でもないですし、文芸作品に親しむ習慣がなければ出会う機会がなくても当然という感じの語彙ではあります。
一生知らず、使わずにいても、困るほどの語彙ではないかもしれませんが、ここは教養として、「瀟洒」を習得してみてはいかがでしょう。
それでは、以下で「瀟洒」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「瀟洒」の意味・読み方
「瀟洒」は「しょうしゃ」と読みます。
次に意味ですが、まずは「瀟洒」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。
「瀟」は「清い」という意味
「洒」は「洗い清める」という意味です。
この二文字を組み合わせた熟語「瀟洒」は、
「泥臭いところがなく、気が利いている様子」
「さっぱりして清らか。すっきりして垢抜けている様子」
「俗を離れてあっさりしている様」
という意味です。
ポイントとなるイメージは「すっきり」「さっぱり」「清らか」です。
「瀟洒」の使い方
では「瀟洒(しょうしゃ)」はどのように使う言葉でしょうか。
「瀟洒」は、あまり日常的な語彙ではなく、ややかしこまった会話や文章で用いられる表現です。
「こざっぱりしている」「洗練されている」というニュアンスがあり、「瀟洒な服装」「瀟洒な建物」などという表現でよく使います。
意味の項でも触れたように、ニュアンスのポイントは「すっきり」「さっぱり」「清らか」という感覚です。
華美でゴテゴテしたファッションは「瀟洒」ではありません。
重厚なコンクリートやブロックを組んだガッチリし建物は「瀟洒」ではありません。
どこか華奢で、儚げなほど軽い印象が「瀟洒」にはあります。
「瀟洒」の類義語・同義語
「瀟洒(しょうしゃ)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「洒脱(しゃだつ)」・・・何気なく、軽い印象で、しかも人を惹きつける脱俗の風格がある様子。
- 「スマート」・・・身だしなみやスタイルがよく、しゃれた印象を与える様子です。
- 「小粋(こいき)」・・・垢抜けていて、洒落ている様子。
- 「いなせ」・・・粋で、勇み肌な様子。
他には以下のような例が挙げられます。
「かっこいい」
「おしゃれ」
「粋(いき)」
「スタイリッシュ」
「シック」
「キリッとした」
「瀟洒」の対義語・反対語
「瀟洒(しょうしゃ)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「野暮」・・・洗練されていない、粋ではない様子。
- 「むさ苦しい」・・・見るからに汚らしく、不快な感じ。
- 「不格好」・・・格好がよろしくない様子。
- 「もっさり」・・・見てくれがぱっとしないうえに、いかにも気が利かないような様子。
- 「重厚」・・・重々しく、どっしりしている様子。
他の例としては以下のような語句が挙げられます。
「暑苦しい」
「重苦しい」
「華美」
「ゴテゴテした」
「鼻につく」
「こってり」
「瀟洒」を使った例文
「瀟洒(しょうしゃ)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- 彼女のさっぱりとした顔立ちに、瀟洒な服装がよく似合っている。
- 瀟洒な洋館に住んでいて、庭にはバラを育てている。
- 瀟洒な花模様の鉄製の門扉。
- 彼は瀟洒な絹のネクタイがよく似合う二枚目だ。
- 巴里(ぱり)の街に住む人々は誰もが瀟洒で垢抜けているように見える。
- 南仏のその街には白亜(はくあ)の瀟洒な邸宅が並んでいて、日本にはどうしてこんなオシャレな街並みがないのだろうかと思う。
まとめ
以上、「瀟洒(しょうしゃ)」の意味や用法について深掘りしてみました。
「瀟洒」だけではなく、「スマート」や「小粋」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。