「首魁(しゅかい)」という言葉は、ご存知でしょうか。
使われている漢字は、さほど難しくないですが、「首」と「魁」を並べられると意味は曖昧だという人も多いのではないでしょうか。
日常的に多用する表現ではありませんが、小説などでは頻繁に出会う語彙でもあるので、この機会に意味や用法を習得してしまいましょう。
それでは、以下で「首魁」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「首魁」の意味・読み方
「首魁」は「しゅかい」と読みます。
次に意味ですが、まずは「首魁」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。
「首」は、「くび」「はじめ」など複数の意味がありますが、ここでは「おさ、統率する者」という意味です。
「魁」は「さきがけ」「まっさき」「第一番目」という意味と、「かしら、首領」という意味などがあります。
この二文字を並べた熟語「首魁」は、
「さきがけ」
「張本人」
などの意味ですが、特に、
「騒動・内乱などの首謀者」
「悪事の張本人」
として用いられます。
「首魁」の使い方
では「首魁(しゅかい)」はどのように使う言葉でしょうか。
「首魁」は、非常にいかめしく、硬い語感の漢語なので、会話よりは文章中で用いることが多い語彙です。
「領袖(りょうしゅう)」が、しっかりした組織の首領というニュアンスであるのに対して、「首魁」は、どこかアウトローな犯罪集団などに似合う印象です。
「陰謀の首魁」「中国系マフィアの首魁」などという形で使用します。
「首領」という言葉も近い雰囲気ですが、より禍々しいイメージです。
「首魁」の類義語・同義語
「首魁(しゅかい)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「元謀」 謀(はかりごと)のリーダー
- 「首謀者」 謀(はかりごと)の中心となる者
- 「首領」 悪事を働く仲間のかしら
- 「頭領」 団体の長
- 「張本人」 事件の起こるもとを作った人
- 「元凶」 悪事を企てた張本人
- 「ボス」 団体の頭
- 「リーダー」 団体を導く中心的存在
「首魁」の対義語・反対語
「首魁(しゅかい)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「子分」 親分と運命をともにする手下
- 「手下」 頭の手足となって働く子分
- 「手の者」 手下、部下、配下
- 「下っ端」 低い身分で、責任ある役目は負わない者
- 「褌担ぎ」 集団内の最下層の者を呼ぶ呼称
- 「麾下、旗下(きか)」 大将の指揮旗のもとに参集する家来、旗本
- 「家来」 主人に服従し、いざというとき運命をともにする者
「首魁」を使った例文
「首魁(しゅかい)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- その裏組織の首魁の正体は誰も知らなかったが、組織の誰もがその存在を恐れていた。
- 陰謀の首魁は、某革命グループのリーダーだと噂されていたが、検挙できるだけの証拠はなかった。
- 皇太子殿下があの事件の首魁であり、組織の黒幕であったことは、もはや公然の秘密であります。
- 総理大臣自身が一連の汚職事件の首魁であり、諸悪の根源である。
まとめ
以上、「首魁(しゅかい)」の意味や用法について深掘りしてみました。
「首魁」だけではなく、「首謀者」「張本人」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。