「早晩(そうばん)」という言葉は、ご存知でしょうか。
漢字をみると、「早」も「晩」もごくありふれた普通の字ですが、この二文字を合わせた熟語となると、どういう意味になるのか、今ひとつ曖昧だという人もいるのではないでしょうか。
この機会に、「早晩」を習得して、使いこなせるようになりましょう。
それでは、以下で「早晩」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「早晩」の意味・読み方
「早晩」は「そうばん」と読みます。
次に意味ですが、まずは「早晩」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。
「早」は「はやい」の他に「早朝、あけがた、あさまだき」という意味があります。
「晩」は、「おそい」の他に「くれ、日暮れ、ゆうぐれ」という意味があります。
この二文字を組み合わせた熟語、「早晩」の意味は、文字通りには、
「早朝と晩方」
ですが、他に、
「おそかれはやかれ」
「おっつけ」
という意味の副詞的な用い方もあります。
「早晩」の使い方
では「早晩(そうばん)」はどのように使う言葉でしょうか。
ここでは「早晩」の意味のうち、「おそかれはやかれ」についてご説明します。
「早晩化けの皮が剥がれるだろう」という場合、「おそかれはやかれ」そうなるという訳ですから、多少時間は掛かっても、いずれは確実にそうなるだろうという予想を述べています。
似た意味の言葉「おっつけ」は、それほど長い時間を待たされることはないだろうという予測を意味しています。
「おっつけ来るだろう」などと用いますが、「早晩」よりは、予想される時間がかなり短い場合に使う雰囲気があります。
「早晩」の類義語・同義語
「早晩(そうばん)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「遅かれ早かれ」 遅い早いの違いはあっても、確実に実現するだろうと予想する様子
- 「おっつけ」 それほど長く待たされることなく実現するだろうという予測
- 「近日中に」 その日からあまり隔たらない先の日に、ということ
- 「近々(きんきん、ちかぢか)」 その実現が近いうちに実現されるという予想
- 「程(ほど)なく」 たいして待たされることなく実現するだろうという予測
「早晩」の対義語・反対語
「早晩(そうばん)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
言葉の性質上、明確な対義語はありませんが、「早晩」の「遅かれ早かれいずれ実現するだろうという予測」と対照的な表現としては、以下の表現などが挙げられます。
- 「待てど暮らせど」 いくら待っても実現するという音沙汰がない状態
- 「待ちぼうけ」 待っていた人がとうとう来なかったこと
※また「首を長くして待つ」や「一日千秋の思い」なども、待つ側の感情としては「早晩」とは対照的と言えるでしょう。
「早晩」を使った例文
「早晩(そうばん)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- そのような無茶な生活を続けていると早晩病気になるだろうよ。
- あのジジイのやりかたは我慢ならないが、早晩お迎えがくるだろうから、それまではじっと辛抱するしかないな。
- こんなくだらない番組ばかり作っているテレビ局は、早晩視聴者から見捨てられるに違いない。
- このまま有効な少子化対策を講じないで放置すれば、早晩日本の社会は行き詰まる。
まとめ
以上、「早晩(そうばん)」の意味や用法について深掘りしてみました。
「早晩」だけではなく、「遅かれ早かれ」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。