「誰何」の意味と使い方を解説!「誰何」を使った例文を紹介

誰何

「誰何」という言葉は、ご存知でしょうか。

「誰(だれ)」という字も「何(なに)」という字も、ありふれた字で、よく知っているよく使う字ですよね。

しかし「誰何」と並べて熟語にされると、読み方も意味も「はてな?」となってしまう人は多いのではないでしょうか。

それでは、以下で「誰何」の意味や用法について深掘りしていきましょう!

「誰何」の意味・読み方

「誰何」は「すいか」と読みます。

次に意味ですが、まずは「誰何」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。

」という字は「だれ」「どの人か」「どういう人か」などを意味する字で、疑問を表します。

」という字は「なに」「いずこ」「いかほど」などの意味で、やはり疑問を表します。

この二文字を合わせた熟語「誰何(すいか)」は、文字通りには「だれ」「なにもの」という疑問を表します。

そして熟語「誰何(すいか)」の意味は、
誰か、と呼びかけて確かめること
「誰か、と呼んで、名を問いただすこと」
「呼びとがめること」
です。

「誰何」の使い方

では「誰何(すいか)」はどのように使う言葉でしょうか。

「誰何」は、やや硬い語感のある漢語なので、主に文章で用いる表現です。

もし「誰何」という熟語を使わずに同じ意味を伝えるとすると、

「『誰だ?』と問いただした」
「『何者だ?』と呼び止めた」

などの形になりますが、
「誰何した」と一言で書けば、文章が短く引き締まった表現になります。

例えば、
「挙動不審な人物を見かけて誰何する」
「目的もなくうろうろしていたら警察官に誰何された」
など、怪しい人物に対して呼びかけて、名前などを問いただす場面で活躍する語彙です。

「誰何」の類義語・同義語

「誰何(すいか)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。

 

「誰何(すいか)」の類義語・同義語
  •  「質す(ただす)」 質問し、はっきりさせること。
  • 「問い質す(といただす)」 不審・疑問がなくなるまで質問すること。
  • 「尋問(じんもん)」 職務(しょくむ)として、口頭(こうとう)で質問すること。
  • 「職務質問(しょくむしつもん)。略して、職質(しょくしつ)」 不審な様子の通行人などに対して警察官が職務上行う質問。

「誰何」の対義語・反対語

「誰何(すいか)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。

「怪しい人物などを呼び止めて問いただす」という内容の「誰何」に、明確な対義語はありません
なので、対照的と思える状況を表す表現を挙げておきます。

 

「誰何(すいか)」の対義語・反対語
  • 「名乗る(なのる)」 人に対して自分の名前を言って教えること。
  • 「自己紹介(じこしょうかい)」 自分の名前や経歴、所属などを、自分の口から人に言って教えること。

「誰何」を使った例文

「誰何(すいか)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。

 

「誰何(すいか)」を使った例文
  1.  通学路で不審な人物を見かけて誰何したら、脱兎(だっと)のように逃げ出した。
  2. 集団に紛れて入場できるかと思ったが、入り口の係員に誰何された。
  3. 到着した客の中に招待していない人物が紛れ込んでいて、ガードマンが近寄って誰何した。
  4. 何もしていないのにしょっちゅう警察官に誰何されるのは、顔つきがいかにも不審そうだからだろうか。

まとめ

以上、「誰何(すいか)」の意味や用法について深掘りしてみました。

「誰何(すいか)」だけではなく、「問い質す(といただす)」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。

この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。