「要諦(ようてい)」という言葉は、ご存知でしょうか。
これは、かなり頻繁に使われる、使用頻度の高い熟語ですが、「諦」の字が少々難しいので、読み方や正確な意味で躓く場合もあるのではないでしょうか。
大切な語彙ですので、この機会にしっかりと「要諦」を習得してしまいましょう。
それでは、以下で「要諦」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「要諦」の意味・読み方
「要諦」は「ようてい」と読みます。
(「ようたい」とも読みます。)
次に意味ですが、まずは「要諦」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。
「要」は「かなめ」「かんじんなところ」「たいせつなところ」という意味です。
「諦」は、「あきらかにする」「真理」「悟り」などの意味があります。
この二文字を組み合わせた熟語「要諦」の意味は、
「肝要な悟り」
「大切なところ」
です。
その点をしっかり把握しなければ、そのことの本質を見失ってしまうような重要なポイントということです。
「要諦」の使い方
では「要諦(ようてい)」はどのように使う言葉でしょうか。
「要諦」は、かなり固く古めかしい語感を持つ漢語なので、会話ではあまり使わず、文章で用いられます。殊に、格調高い文学的文章などに相応しい語彙だと言えます。
会話であれば、「要諦」よりも「大事なポイント」とか「肝心要(かんじんかなめ)の点」などと表現したほうが、聞いた方もわかりやすいでしょう。
同じ意味であっても「要諦」を用いると、重々しく、格調高く、内容もますます重要な感じになります。
「要諦」の類義語・同義語
「要諦(ようてい)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 「キーポイント」 物事の鍵(キー)となる点(ポイント)です。
- 「秘訣(ひけつ)」 ものごとを行ううえでの特に優れた方法。
- 「肝心(かんじん)」 何かをするのに最も大事な点。
- 「肝心要(かんじんかなめ)」 肝心の強調語。
- 「骨(ほね)」 物事の中心。核心。
その他の表現として以下などがあります。
「奥伝(おくでん)」
「極意(ごくい)」
「奥義(おうぎ)」
「要諦」の対義語・反対語
「要諦(ようてい)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
語の性質上、明快な対義語はありませんが、意味として対照的な例を挙げます。
物事のうち、「要諦=大切なポイント」以外の部分という意味で、以下のような例が挙げられます。
- 「枝葉末節(しようまつせつ)」 ものごとの本質から外れたささいな部分。
- 「細部(さいぶ)」 細かい部分。
- 「些事(さじ)」 つまらないこと。小事。
- 「些末事(さまつじ)」 細かくて重要ではない事。
「要諦」を使った例文
「要諦(ようてい)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
- 夫婦生活の要諦は、一に我慢、二に我慢、三四がなくて五に我慢だ。
- 彼は兵法の要諦を実戦を重ねる中で身につけた。
- 禅の要諦は、とても五年や十年の修業でつかめるものではござらんよ。
- 人生の要諦とは、畢竟、動物として幸せに生きることに尽きるのではないだろうか。
- 多くを望まず、足るを知るということが、幸福の要諦である。
まとめ
以上、「要諦(ようてい)」の意味や用法について深掘りしてみました。
「要諦」だけではなく、「キーポイント」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。