「有機的(ゆうきてき)」という言葉は、ご存知でしょうか。
よく聞くし、目にもするし、なんとなく意味もわかる気はするけれど、いざ、正確な意味を説明してみろと言われると「ウッ……」となってしまう。「有機的」はそんな言葉ではないでしょうか。
この機会に「有機的」を克服して、使いこなせるようになりましょう。
という訳で、以下では「有機的」の意味や用法について深掘りしていきましょう!
「有機的」の意味
「有機的」は「ゆうきてき」と読みます。
次に意味ですが、まず「有機」とは何でしょう。
これは、「生活機能を持つこと(もの)」という意味で、カンタンに言えば「生きている」ということです。(有機体=生き物、です。)
ですから「有機的」は、ごくカンタンに言えば「生きているような」という意味です。
もう少し、辞書的に詳しく説明すると、
「生き物の体のように、多くの部分が集まって、一個のものを形成し、一つの中核的な要素を中心に、全体が関連を持って働く様子。」
となります。
「有機的」の使い方
では「有機的(ゆうきてき)」はどのように使うのでしょか。
例えば、小説や物語、映画などで、たくさんのエピソードがただ羅列されているのではなく、すべてのエピソードが緊密に関連し合って、ひとつの大きなストーリーになっている。そういうことを「有機的に構成されている」「エピソードが有機的に機能している」などと表現します。
他に「有機」を使った大切な言葉に、「有機栽培」「有機農業」があります。
農薬や化学肥料を使わず、生き物を原料とした有機肥料だけを使う栽培方法、農業を指します。
「有機的」の類義語・同義語
「有機的(ゆうきてき)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
まず本来の意味の言い換えとして、
- 生きている
- 生命を持っている
- いのちある
- 生き生きとしている
「全体がまとまって、関連性がある」という意味での類似した表現としては、
- 緊密な構成
- 一体感がある
- 統一感がある
- 構造化されている
「有機的」の対義語・反対語
「有機的(ゆうきてき)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。
以下に、例をあげてみましょう。
- 無機的 (有機的の明確な対義語。正反対の意味。)
=「生活機能を持たない」「生物ではない」という意味です。そこから意味が広がり「生命あるものと感じられず、冷たく、暖かみがない」という意味で使われます。 - 機械的
- 人工的
- 人間味がない
- 殺伐とした
などが挙げられます。
「有機的」を使った例文
「有機的(ゆうきてき)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。
「有機的」「有機」を使った例文
- ひとつの楽句をさまざまに変奏して活用することで、全曲が有機的に構成されている。
- 監督を中心に、全員が有機的で緊密なチームワークを実現している。
- その村に入ると、さまざまな家畜や肥やしから発する、有機的な匂いが立ち込めていた。
- 有機農業も、認証制度があまりに厳格になると、零細な農家にとっては敷居の高いものになってしまう。
まとめ
以上、「有機的」の意味や用法について深掘りしてみました。
「有機的」だけではなく、さまざまな類語や、対義語など、うまく活用して、ぜひ、表現の幅を広げていただければと思います。
この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。