「讒言」の意味と使い方を解説!「讒言」を使った例文を紹介

讒言

「讒言(ざんげん)」という言葉は、ご存知でしょうか。

よく使う表現でもなく、 おまけに「讒」の字が難しいので、見たこともない方が多いのではないかと思います。

実際に使う場面はあまりないかもしれない語彙ですが、せっかくなので教養として押さえておきましょう。

それでは、以下で「讒言」の意味や用法について深掘りしていきましょう!

「讒言」の意味・読み方

「讒言」は「ざんげん」と読みます。

次に意味ですが、まずは「讒言」の漢字をひとつずつ確認していきましょう。
」は、「そしる」「つげぐち」「中傷」「かげぐち」などの意味があります。

」は、「ことば」です。

この二文字を組み合わせた熟語「讒言(ざんげん)」の意味は、
「人をおとしいれるために、事実を曲げ、偽って告げ口すること。」
おとしいれる目的で相手を悪くいい、有りもしない事実を捏造して、立場が上の人に告げ口すること。
です。

または、そのようにして告げ口された言葉自身を指します

「讒言」の使い方

では「讒言(ざんげん)」はどのように使う言葉でしょうか。

「讒言」はかなり古めかしく、硬い語感のある漢語なので、主に改まった文章や文芸作品などで用います

話し言葉として、同じ意味合いで使われる表現としては「中傷」「告げ口」「陰口」などのほうが伝わりやすい表現です。

※文章で用いるとしても、かなり高い教養をもつ高級な読者を想定しなければ使いにくい語彙です。中学生高校生にも分かりやすい文章を心がけるなら使わないほうが無難な語彙と言えるでしょう。

「讒言」の類義語・同義語

「讒言(ざんげん)」の類義語・同義語にはどのようなものがあるでしょうか。

以下に、例をあげてみましょう。

 

「讒言(ざんげん)」の類義語・同義語
  •  「中傷(ちゅうしょう)」 根拠のない悪口をいい、他人の名誉を傷つけること。
  • 「讒誣(ざんぶ)」 他人を陥れるため、事実を曲げて悪く言うこと。
  • 「陰口(かげぐち)」 その人のいないところで言う悪口。
  • 「悪口(わるぐち)」 人や物について、わざとその価値を低くするようなことを言うこと。
  • 「誹謗(ひぼう)」 他人を悪く言うこと。
  • 「誣告(ぶこく)」 わざと事実を偽って告げること。

「讒言」の対義語・反対語

「讒言(ざんげん)」の対義語・反対語にはどのようなものがあるでしょうか。

以下に、例をあげてみましょう。

「讒言」はかなり複雑な事情を表現する語彙なので、明確な対義語といえる語はありませんが、「悪口」の反対である「褒める」に関連する表現を挙げておきます。

 

「讒言(ざんげん)」の対義語・反対語
  • 「称賛」 心から感嘆し、褒めること。
  • 「激賞」 非常に褒めること。
  • 「べた褒め」 手放しで褒めること。
  • 「賛辞」 褒め言葉。
    ※また、偽って悪く言う讒言に対して、本当に悪いものを悪いという表現として、以下の例が挙げられます。
  • 「告発」 見過ごすことのできない悪事を指摘すること。
  • 「譴責(けんせき)」 不道徳な行いなどを責めること。
  • 「指弾」 厳しく譴責すること。
  • 「非難」 人の悪い点を責めること。

「讒言」を使った例文

「讒言(ざんげん)」はどのように使うのでしょうか。以下に例文を挙げてみました。

 

「讒言(ざんげん)」を使った例文
  1.  これは王に讒言を行って伯爵様を陥れようとする陰謀でございます。
  2. 心無い旗本たちが同僚を陥れようと将軍にさかんに讒言したが、将軍はとりあげようともしなかった。
  3. 謀反を企てているとの讒言を受け、逆賊扱いされ、切腹を命じられた。
  4. 讒言と権謀術策が渦巻く宮中でうまく立ち回るのは至難の業。

まとめ

以上、「讒言(ざんげん)」の意味や用法について深掘りしてみました。

「讒言」だけではなく、「中傷」や「陰口」など、さまざまな類語や対義語をうまく活用して、ぜひ表現の幅を広げていただければと思います。

この記事が少しでもあなたのお役に立てば嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。